878 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:04/08/12 16:33 ID:fTm18r4p [1/4回]
高校1年の時、オリエンテーションという合宿のようなものがあって、 
生野銀山の近くにある、高校が所持している合宿所にいきました。 
うちの学園は、中等部、高等部とあって、中等部からいるクラスメイトに 
その合宿所にまつわる噂を聞きました。 
合宿所のある土地は、昔、平家の落ち武者たちが潜んでいた場所らしく、 
生徒や、先生が幾度となく、落ち武者の幽霊を目撃したことが 
あるのだそうです。 
合宿所のそばから、山の上に上がれる坂道があり、山の上には 
平家の落ち武者を祭る祠のようなものがあります。 
私がこの合宿所で体験したちょっと怖いような不思議な話をします。 
夜にはやはり、肝試しイベントがあり、坂をあがって、平家の落ち武者 
が祭られているという祠までいって、戻ってくるというコースです。 
肝試しの前には、先生が自分が合宿所で体験した話をおどろおどろしく 
話して、雰囲気を盛り上げました。 


879 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:04/08/12 16:42 ID:fTm18r4p [2/4回]
肝試し自体には、怖いことも起こらず、無事に終了したのですが、 
その後、母屋の前の庭に全員集まって、メロンパンとコーヒー牛乳が 
配られ、夜食タイムというかおやつタイムになりました。 
みんな色々と雑談をしていて、わたしはふと、母屋の前の庭から 
一段下がった広場にある木造の小屋を見ました。 
合宿所は、全部で3段の広場で構成されています。 
一番上が母屋(寝泊りする大きな建物)中段が、木造の小屋(キャンプ 
ファイヤーで使う薪が収納してある) 
下段の広場がキャンプファイヤーをする一番広い場所です。 
私がいたところから、その中段にある小屋をみると、ちょうど 
その小屋を正面からみて左側のすりガラスがはまっている窓が 
見えます。



881 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:04/08/12 16:53 ID:fTm18r4p [3/4回]
その小屋は、昔はトイレだったらしいですが、今は改造されて 
ただの物置小屋になったとか。実際に中は見た事はありません。 
そのすりガラスのはまった窓(昔、古い家ではよくあった、不透明な 
ガラスで、紅葉のような葉っぱの絵が彫刻されている窓ガラスです) 
を見たとき、妙な明かりを見つけてしまったんです。 
まるで、その小屋の中、その窓の内側に、火のついた蝋燭が置いて 
あるようなそんな明かりでした。瞬くような小さくゆれる火のような 
その明かりは、見ている間中、ずっとついていました。 
中には誰もいないはずだし、そんな薪があるようなとこに 
蝋燭をともすなんて、ある意味危ないですよね。 
隣にいた、クラスメイトに、その妙な明かりのことを一生懸命 
説明しました。 
「ほら、窓があるでしょ、あそこに。窓枠が4つに区切られてて 
その4枚のガラスの左下を見てよ!明かりが灯ってるでしょ!?」 
と。



882 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:04/08/12 17:02 ID:fTm18r4p [4/4回]
何度説明しても、クラスメイトには、その明かりが見えていない 
ようでした。 
もちろん、説明するわたしの目には、ちゃんと小さな明かりが 
見えています。 
そのとき、先生からその後の行動についての説明や注意事項が 
説明され、わたしは数秒間、その窓から注意がそれてしまいました。 
再び、その窓を見たとき、明かりはもう消えてしまっていて、 
すりガラスの窓の内側は真っ暗でした。 
今でも、あの明かりはなんだったんだろうと、ちょっと怖くて 
ちょっと不思議に思っています。