478 : れいれい[] 投稿日:04/03/02 06:52
私が実家から離れる前(結婚前)に起こった出来事。
未だに『体験』だったのかわからん。
その1
母方の祖父は油絵が趣味だった。
ある時、祖父の家に遊びに行くと油絵を描いていた。
『これが出来上がったらお前にやる』
と言われその通りにもらった。
引っ越すたびに私の部屋に必ず飾っていた。
その後、祖父は亡くなった。
私が高校2年の時だった。
朝、学校に行こうと玄関に行った途端、バタン!と倒れそのまま
意識がもどらず亡くなったのだ。
時は流れ、私は結婚することになったが、
実家が引っ越すことになった。
結婚前にいた家では、式のことや結婚後の住居を探すことを
ほぼ同時進行だったので祖父からもらった絵のことはすっかり忘れ、
絵を飾ることはしなかった。
結婚する年の9月ごろ。
まだ残暑が残る夜。
仕事から帰ってくると部屋に祖父の絵が置いてあった。
母に聴くと、
『あんた結婚するんだし、あの絵はおじいちゃんにもらったものでしょ?
家で飾りなさいよ』
と言う。
それもそうだなと思い、その晩、そのままにして眠った。
残暑の夜ということもあり、蒸し暑かったので少し部屋の窓をあけて
その夜は寝ていた。
随分寝たと思う。
481 : れいれい[] 投稿日:04/03/02 06:59
その2
一瞬、意識があがってきたのが分かったが仕事で疲れていたので
そのまま眠った。
その時、仰向けに寝返った途端、
金縛りにあった。
最初は金縛りにあったとは思わなかった。
『あれ?なんで体が動かないんだ?』
と思う程度。
すると、何かにおってきた。
例えると『人糞』
当時の実家の周囲には畑があったので、肥やしとしてまかれた
匂いだろうとも思った。
あと、猫を飼っていたので猫の糞尿を私の部屋にしたのではとも。
しかし、猫は決められた場所でトイレをする。
それに、寝る前に窓を開けたのだから、その時にも『人糞』の
においがしてこないとおかしい…。
じゃ…。
今、におっているものは一体???
と思った瞬間、部屋の入り口から人の気配が…。
す~、す~~、と、つま先をすすりながら歩いてくる人の気配。
482 : れいれい[] 投稿日:04/03/02 07:08
その3
私は一体なんだ?と思い、目を開けようとしたが開かない。
その気配が私の側まできた。
すると、すごく低い声で、
『れいれ~い…。れいれ~い…』
その声は耳元で聴こえた。
顔らしきものが自分を覗き込むようにしているもの分かった。
このにおい。
どこかで嗅いだことがある。
それは亡くなった祖父の臭いだった。
なぜならば、亡くなる前の祖父は初期の痴呆症にかかっており、
下の世話にやいたことがある。
気付かずにいると、糞尿がズボンから臭って大変だった。
声を出そうと思ったが出ない。
心の中で
『おじいちゃん?』
と言ったら、気配もにおいも亡くなった。
体は相変わらず動かないまま。
指先足先から動かそうと思い、ゆっくりと動かしていった。
やっと動けたのは10分後くらい。
部屋の電気をつけ、最初に目がとまったのは祖父の絵。
部屋にポツンと置かれた祖父の絵に集中した。
『……出た?』
と思った瞬間、背中がぞ~~~~!
急いで窓を閉め、電気とラジオをつけたまま寝たのは
いうもでもない…。
それから3,4日、電気とラジオはつけっぱなしで寝た。