934 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:05/02/10 05:56:15 ID:mQFonLvW0 [1/1回(PC)]
モト冬樹の兄、エド山口氏の話。 
友人と長野へ出かけた帰り、夕暮れ時の霧雨の降る軽井沢付近の峠道を 
車で一人走っていると、トボトボ歩いている女の子を見つける。 
「こんな時間に、この山の中でどうしたのか?」 
気になった山口氏は車を停めて事情を聞いてみると、峠を下った麓の家に歩いて 
帰る途中との事だったので、車に乗せて家まで送ってあげる事にした。 
町に入ってしばらくすると、「ここで降ろして」と言ったので、降ろしてあげて 
再び走り始めると、女の子の居た助手席に可愛いポーチの忘れ物があるのに気が付いた。 
山口氏は再び先程彼女を降ろした辺りに戻って、街灯も少ない薄暗い中、彼女の家を 
探していると、やけにぼんやりと明るい家にたどり着いた。 
どうやら葬式らしく大勢の人が居たので、そこで聞いてみる事にした。 
玄関に入って、さっきの女の子の話とポーチの説明をすると、そこの主人が出てきた。 
主人はポーチをジッと見つめると、「家の娘の物ですが・・・」と言ったまま黙り込んで 
しまった。 
山口氏は仏間に通された。 
そこには笑っている女の子の遺影があった。