706 :2ぶんの1[sage]投稿日:2005/08/11(木) 21:37:48 ID:x3iq86xY0[1/2回(PC)]
私が中学校1年生くらいの時の話です。 
私の祖父は私が生まれる少し前に他界していて、私は一度も祖父の顔をみたことがありませんでした。 
小学校のころ祖母はよく、「もし今おじいちゃんが生きていたらきっとあんたの事を凄く可愛がっていただろうねぇ」 
といわれ、私は「おじいちゃんに会ってみたかったなぁ・・・」と思っていました。 
月日は流れ、私が中学校にあがり、中学初めての夏休みに入りました。 
その頃はまだ12歳で、丁度反抗期に入ったときでした。 
そのため、何かと親と喧嘩が絶えない日が続いていました。 
そしてある日、部活に出かけようと玄関で靴を履いていたのですが、どうも上手く穿けなくて、 
仕方がないのでそばにあった祖父の形見の靴べらを使いました。 
ところが、私はバランスを崩して転びそうになり、思いがけず靴べらに体重をかけてしまい、靴べらは割れてしまいました。 
母は「これはおじちゃんの形見なんだから、ちゃんと謝りなさい。」といいましたが、 
部活に遅れそうだった事と、いつものように小言を言われたのに腹がたったこととで、無視して部活に向かいました。 

その日の夜。 
箪笥の上に靴べらが置いてありました。 
流石に申し訳ないなぁと思いましたが、部活でクタクタになったため、直ぐに寝てしまいました。 

次の日の朝、目が覚めたら6時30分。 
低血圧で朝が弱い私がこんな早い時間に起きるなんてめったにないことですが、妙に目も冴えていたので、 
そのまま支度をし、部活に向かいました。 

ところが、その日を境に朝、起きても起きても時間は必ず6時30分。 
怖いくらいにピッタリなので、わけが分からず首をかしげるばかりでした。


707 :2ぶんの2[sage]投稿日:2005/08/11(木) 21:38:56 ID:x3iq86xY0[2/2回(PC)]

そして、しばらく経ったある夜、ふと箪笥の上の壊れた靴べらに目が留まりました。 
私は直感的に「ああ、おじいちゃんが私にちゃんと謝りなさいと言っているのだな。」 
と思い、手を合わせごめんなさいと心から謝りました。 
祖父は教師だったためか、誰よりも早起きで子供のしつけに厳しい方だったそうです。 

次の日から、私はいつものように遅い時間に起きるようになりました。 
そして母に対する対抗心も薄くなり、わりと早めに私の反抗期は終わりを迎えました。 

今思うと、あのまま謝らないでいたらちゃんと早起きする子供だったのじゃないか・・・と思います。 

母に話しても信じてはくれませんでしたが、私は今でも祖父が私にしつけをしにわざわざあちらの世界から 
やってきたのではないか、と思っています。