135 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 03/07/25 06:09
母方の祖母の母、つまりわたしの曾祖母は霊感のある人だったそうです。 
わたしが幼稚園のころに亡くなったんだけれど、そのころには盲目だったのに 
曾孫たちはそのことに気づかないほど、なんでもできる人でした。 
毛糸のパンツやももひきを編んで目明きの曾孫たちが前後ろ間違えない様に印をつけてくれたり 
忙しいときに預けられると、みそのおにぎりをにぎってくれたり・・・。 


136 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 03/07/25 06:10
そんな曾祖母のことを娘であるわたしの祖母が語ってくれたときの話しです。 
祖母の妹は幼いころに病気で亡くなったそうです。 
医者にも見離され、曾祖母は仏壇のまえに座ってひたすら念仏を唱えていたそうです。 
狂ったように念仏を唱えつづけていた曾祖母が、いきなりがくりと肩を落とし 
「ああ~~」と叫び声をあげて泣きはじめました。 
仏壇のろうそくの火がふっと消えました。 
祖母が愕いて妹を見ると、かくり、と息をひきとった瞬間だったそうです。 



137 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 03/07/25 06:11
そして、祖母も結婚し子どもも生まれ・・・ 
祖父はからだの弱い人でした。 
もう助からないという病気で(今なら助かるのでしょうが)入院していました。 
そんなある夜、がらり、と玄関の開く音が聞こえたそうです。 
すると曾祖母が顔をあげ、「おお、タツが帰ってきた」と言ったそうです。 
わたしの父と母が玄関まで出たそうですが、玄関もあいておらず、だれもいませんでした。 
いったいなんだったんだろう?と思って数分後、病院から祖父が亡くなったという 
知らせがはいったそうです。 
タツというのは祖父の名前です。 
わたしの生まれる前の話しで、わたしは祖父を知りません。 
この話しをすると、両親は「あの時は不思議だったなぁ。確かに玄関が開いた音が 
聞こえたのになぁ」と首を傾げます。



144 : 135-138[] : 03/07/26 07:42
きつねにばかされた、たぬきにばかされたも多かったかも知れません。 
わたしが祖母にきいたのは、キツネ憑きの話。 
祖母が子どものころ近所の男の子がキツネにつかれたそうです。 
気が狂ったように町中を駆け回り、わけの分からない言葉をさけび・・・ 
木に登ってキツネのように吠え続けたそうです。 
<まるで狂ったようで>捕まえられておりに入れられたそうですが。 
おとなになって思うのは、何かの病気だったのかもしれませんね。 

でも子どものころおりに入れられた少年の話を聞いてほんとうに恐かった。



145 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 03/07/26 08:15
狐憑きって見たことないけど恐そうだね。



146 : 144[] : 03/07/26 09:24
祖母は福島の出身で幼いころ両親に連れられて北海道に入植したそうです。 
祖母のゆったりとした口調はトトロにでてくるカンタのおばあちゃんそっくりです。 
祖母が北海道に来たばかりのころの話だそうです。 
畑で仕事をしていると、突然空が暗くなり、祖母の両親、他の畑で仕事をしていた人達が 
「竜がきた、竜がきた、逃げろ!」と叫んで逃げ出したそうです。 
祖母は、畑のそばにおいてあった水の入った一升瓶をかかえて逃げ出したそうですが 
途中で転んでその一升瓶に口をぶつけて、歯がかけたそうです。 
その時に上を向くと真っ黒い空を竜がものすごい勢いで駆け上っていって・・・ 
恐ろしさに一升瓶をかかえて丸まっているといつしか真っ黒い雲も消え普通の空になっていたそうです。 

今冷静に考えたらもしかしたらそれは突然の竜巻だったのかもしれません。 
けれど祖母の話を聞いていた幼い日にはそれはたしかに竜でした。 
ほんとうのことは、わかりません。