231 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/03/11(水) 21:00:30 ID:5yylDmC20 [1/5回(PC)]

オレも文才ない気がするけど投下。 

中学の時、母方のじいちゃん(78)が脳いっ血で倒れたので、家族揃って田舎へ。 

まだまだ元気で新聞配達をやっていたじいちゃんは朝、家の前でバイクごと倒れていたのだそうだ。 
田舎の家はいわゆる茅葺きの古い農家の家。 
奥の部屋に寝かされていたじいちゃんは、親戚一同勢揃いした中、なんか普通にのんきに大イビキで寝てるだけに見えた。イビキは脳いっ血特有のものらしいね。 
今夜が峠でしょうとの事だったけど、翌朝もじいちゃんは高イビキで、ひたすら眠っているだけ。 
本当にもう死んじゃうんだろうか。 

ばあちゃんも久しぶりに親戚が集まったもんだから、ちょっとはしゃぎ気味だったから。 
年の近い従兄弟がいないので一人子供のオレは何もすることも無く、ただぼんやり時間を過ごしていた。 
オレはじいちゃんちょっと苦手だった。 
頑固だし、無口だし、面倒くさがりで、いつも機嫌が悪そうに見えてたから。 
唯一好きだったのは、じいちゃんが重曹で作るほろ苦い蒸しパン。 
奨学生のころ夏休みに遊びに来ると必ず作ってくれた。 

じいちゃんなりの愛情表現だったんだろうな、ああもうじいちゃんの蒸しパン食えないんだなと思ったら胸が詰まった。 
その晩も大人たちは夜遅くまで起きていて、ぼそぼそ話しあってる声を子守唄に寝てしまった。 
うとうとしかけたかなと言う時、母ちゃんに起こされた。 

「じいちゃん逝っちゃったよ」 

白々と外が明るい。もう朝になってた。何時だろ。そういえばこの家には時計が無い。 
じいちゃんはちょっと口を開けたまま、もうイビキはかいて無かった。 
でもやっぱり、ただ静かに寝ているだけに見えた。 
ふとけたたましく目覚まし時計が鳴り響く。一同ビクッとする。
 
232 : 231[sage] 投稿日:2009/03/11(水) 21:01:31 ID:5yylDmC20 [2/5回(PC)]

続き 

そしていつまでも鳴り止まない。止めたくても目覚まし時計がどこにあるか誰も知らないんだよ。 

みんなで探すんだけど、なかなか見つからない。 
母ちゃんが積み上げた座ぶとんの間に挟まっているのをやっとみつけて止めた。 

ふと誰かが、オジサンだったかな「あれ?そう言えば昨日の朝は鳴らなかったよな?」って言ったんだ。 

みんな???状態。つか、いわゆる普通のアナログ目覚まし時計、スイッチ切らなきゃセットした時間12時間毎に鳴るタイプのやつ。だから朝だけじゃなくて夜にも鳴っちゃうはずなのに、 
夕べも誰も聞いて無いんだよね、目覚ましの音。 
なんでだ?なんでだ?みんな首をかしげるばかりでさ。
 
そしたらばあちゃんがぼそっと、 
「じいさんもう起きるの面倒くさくて目覚まし止めてたんでねえか」 
何となくそれでみんな納得w 

しなくても生活に困る訳じゃ無いのに、新聞配達なんかはじめちゃって、 
面倒くさくなって来てても、意地っ張りで弱音吐けなかったんだなとばあちゃん後で言ってたw 
死にかけの身で魂飛ばして目覚まし止める方がよっぽど面倒くさいじゃんよw 



233 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/03/11(水) 21:20:07 ID:Vz554VDn0 [1/1回(PC)]

泣いただろ・・・馬鹿・・・。



235 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/03/11(水) 22:42:31 ID:q+unvD6JO [1/2回(携帯)]

KYとお叱り承知でいうが… 
大きな病院の集中治療室に入ってれば助かったかも。 
座敷に寝かせる田舎が怖い…いや悲しい。



236 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/03/11(水) 22:47:28 ID:/uYpNM0g0 [1/1回(PC)]

たしかにそうかも。 
でも自分の家で家族に看取られて逝くなんて、最期としてはこれ以上のものはないだろ。 
うらやましいよ。



237 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/03/11(水) 22:58:47 ID:5yylDmC20 [3/5回(PC)]

うん、まあ。 
オレもそう思ったんだけどね。 
田舎だからて言っちゃえばそれまでなんだけど。 

大きい病院がある町中まで、直線距離ではそんなに無いのに、 
山なリに道がうねうねとカーブの連続で結構山の中。 

救急車入れないほどじゃ無いんだけどね。 

脳いっ血って出来るだけ動かさない方が良いんだろ? 
病院まで持たないって判断だったんだと思う。