441 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2007/09/12(水) 14:42:06 ID:USJHQ90B0 [1/1回(PC)]
今から約20年前、俺が小6の頃。親が留守の日、学校帰りに男友達2人(A、B)が家に遊びに来て、 
当時クラスで流行っていた怖い話をすることになった。 

順番に1時間ほど話した頃、Aの様子がおかしくなってきた。 
全く言葉を話さなくなり、「う~、う、う」と唸るような声を出し、涙ぐんでいるように見えた。 
俺とBはふざけているものと思い、そのうちAが映画のゾンビのように俺やBの方に寄って来たのを、 
面白がって逃げ回っていた。 

10分か20分程逃げ回り、俺とBは洗面所に逃げ込んだ。大笑いしながら走り回っていたので、喉も渇き、 
もうAも飽きただろうと思って、すぐに洗面所から出てAにも「何か飲もう」と声をかけたが、相変わらず唸るだけ。 
「もうふざけなくていいよ」といくら話しても変わらず、涙を流しながら唸っていた。 
様子がおかしいと思い、Aを座らせ、額に手を当てるとものすごく熱い。この時にはもう大人しかったので、 
体温計を持ってきて熱を計ると、39度超。すぐにAの親に電話をして迎えに来てもらった。 

そのときには風邪か何かだろうと思っていたが・・・翌日からAは学校に来なかった。先生やAの親に聞いても、 
「風邪をこじらせた」としか教えられず、Bとお見舞いに行っても具合が良くないのを理由に会わせてもらえなかった。 
2~3日間を空けてからも何度か家まで行ったが、毎回留守で親にも会えなかった。 

2週間ほど経った日、Aが転校したと知らされた。家も引き払った後で、既にもぬけの殻。それ以来Aとは会っていない。 
どこに転校したかも教えてもらえなかった。その後Bともこの話題は出なくなり、中学卒業後は一度も会っていない。 

あの日あったことが転校の原因かは分からない。けどそうとしか思えない。俺もBも先生やAの親から何か聞かれることもなく、 
Aの親にお見舞いを断られたときの俺やBに対する態度も、普段通りだった。 
だから、Aは何も話していない、あるいは話せる状態ではなかったのだと思う。 
それ以来、家では何もおかしなことは起こっていない。当時まだ築1年程度の新築で、土地もいわく付き、というものでもなかった。 
あの日の「怖い話」も、こっくりさんなどではなく、どこにでもある定番の話しばかり。 
あの日Aに何があったのか、今でも時々思い出す。