297 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2007/08/31(金) 22:13:17 ID:D0Q3fZbu0 [1/6回(PC)]
若干長いんだけどもう見えなくなった彼女の心霊的な話し 


中学の頃、DQNやってた 
身も心もすさんでて周りは受験を意識していた中三の夏 
他校でやらかしてしまいいろいろとお咎めを受けた 

俺の更生プログラムみたいなのが組まれて 
その一環で市の図書館の掃除とかをまかせられた 
寂れた図書館で、もうあと少しでなくなる予定の図書館 

きりもりしてるのが市の職員(しかも嘱託)と数人のおばちゃん 
来てる人もほとんどいなくて本当に暇だった 
俺は学習室のテラスでサボってたばこ 

早くおわらねーかなー、なんて毎日考えてた 
そこで知り合ったのが彼女 
「そこでたばこ吸うなと」説教を始めた彼女 


298 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2007/08/31(金) 22:23:07 ID:D0Q3fZbu0 [2/6回(PC)]
むかついて彼女の制服めがけてたばこを投げてしまい 
制服がたばこで燃えてしまい穴が開いてしまった 
彼女は泣きながら家に帰ってしまった 

DQNながらもさすがにやりすぎたと思い 
職員に身元を聞き(図書カードのデータかなんかだと思う)家に謝りに行った 
そんなわけで知り合いになり 

毎日、図書館の管理する俺と毎日、そこに来る彼女って間柄のおかげで 
冬には付き合いだした 
付き合いだして俺は更正して高校に行くため勉強を教えてもらったりもした 
俺はいわゆる霊を見る力ってのが若干あってそのせいか 
彼女が時折、薄く見えることがあった 

(大丈夫なのか?・・・)って心配だったんだがそれ以上に彼女という人間が不思議だった



300 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2007/08/31(金) 22:32:41 ID:D0Q3fZbu0 [3/6回(PC)]
ちょくちょく家にお邪魔させてもらったんだが 
ツタとかからまってるような廃墟に近い家でその集落一帯は空港の拡大に向けて立退きが決まってた 
さらに彼女は何か病気だったらしく大量の薬を服用していた 
色んな事情があったらしく俺はあまり相手の事情に踏み込むことはしない 


別れは突然だった、彼女の家にお邪魔してたら親父が帰ってきて 
彼女の親父は「中学生なのに恋愛などはするな!」と俺を殴って追い返した 
受験を控えた娘にちょっかいを出すなと言われ 
それ以来会う事ができなくなった 
彼女がどんな心境だったのかもわからないが俺は受験を終え 
今なら少しくらい会ってもいいんじゃないかと思い 
彼女の家に電話をした 

「おかけになった番号はただいま使われておりません・・・」 
俺「えっ?そんな!」 
急いで彼女の家に向かった 

そこに彼女の家はなかった 
取り壊された後で俺は立ちつくして泣き叫んだ 



301 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2007/08/31(金) 22:40:41 ID:D0Q3fZbu0 [4/6回(PC)]
俺はその後、できるかぎりで彼女の行方を捜したが 
彼女が立ち退く前に高校の進学を断念し、入院したといううわさを聞いただけだった 

それからしばらくして彼女の夢を見るようになった 

俺が彼女に一生懸命その日あったことをしゃべりかける夢 
彼女は花畑でにっこりと微笑みながら話を聞く 
「今日さ、体育祭があってさ・・・」 
彼女「・・・・」 
「俺、大学に行きたいんだよ」 
彼女「・・・」 


彼女の夢を見ると必ず穏やかな気分になって起きると泣いてた 



303 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2007/08/31(金) 22:54:24 ID:D0Q3fZbu0 [5/6回(PC)]
しだいに彼女は影がうすれていった 
最後にその夢を見たのは大学を卒業する直前 
「俺さ・・・就職決まって、ついに地元を出る事になったよ」 
彼女「お・・・め・・・・で・・・とう・・・・」 
ゆっくりおじぎして彼女は遠くにいってしまった 

それ以来、いっさい彼女の夢をみることも 
彼女の顔も思い出せなくなった 
その夢を見た翌朝、急いで彼女と一緒にとった写真やら日記帳やらを探したんだけどついに出てくることはなかった 

もう今じゃ顔も思い出せないけど一言くらいありがとうを言わせてほしかったよな・・・ 
って今でも思うよ 



304 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2007/08/31(金) 23:18:46 ID:ZRRxc9eu0 [1/1回(PC)]
彼女死んじゃったのかな?



305 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2007/08/31(金) 23:22:05 ID:D0Q3fZbu0 [6/6回(PC)]
>>304 
そうだろうね・・・ 
夢を見始めた時に気がついたんだよな 
あぁもうこの世にはいないんじゃないかなってさ・・・